作品詳細
DETAIL花の生涯・彦根篇、江戸篇
ストーリー
STORY
天保十三年彦根城内の埋木舎で直弼は騒然たる時勢を外に茶道三昧の暮らしを送っていた。友人の国学者長野主膳が懇な三味線の師匠村山たか女を紹介され、不思議な魅力の虜となり、側女志津の嫉妬も家老外記の忠告も退け、日夜たか女との交情に溺れた。しかし彼女が主膳と訳のあるのを知った直弼は、さっぱり彼女と手を切った。弘化三年、直弼は兄の後をついで藩主となり。江戸城へ初登場し、某大名の息女昌子を正室に迎え、女中佐登は直弼の子を懐妊、名を理和と改めた。主膳が国学寮の学頭についた頃から外国との開港問題が世を騒がせ、日本の為に開国を主張する直弼は攘夷党に狙われる身となった。主膳とたか女は秘かに京都へ行き、攘夷党の情報を集める為、たか女は加寿江と改名し寺侍多田一郎と情を通じた。彼女の魅力に狂態を示す父に、息子帯刀は、たか女を斬ろうとしたが、却って事実を打明けられて同志となった。安政大地震の後ハリスは日米条約の締結を迫り、幕府の重臣は狼狽した。主膳はたか女を九条関白に接近させ、攘夷論を切り崩そうとする。直弼は遂に押されて大老となり、国家のため反対を押切って仮条約に調印、加えて水戸藩に抗して紀州慶福を立てた…。