作品詳細
DETAIL泣き笑い!日本晴れ
ストーリー
STORY
坂田正三は鉄鋼所を首になった。社長が工員たちの怒りを平気に毎日下らぬ演説をやり、それを中止させようとして喧嘩してしまったのだ。坂田は妻・さゆりと息子・三太の二人とオンボロ長屋で暮らしている。翌日から、妻子には工場へ通っているように見せかけ、職さがしに駈けずり廻った。しかし職はどこにもなかった。彼は海の見える丘で昔の華々しい海戦を想った。坂田は元海軍大佐なのだ。日収五百円以上という求人広告のビラが空から降ってきた。求人先の今田商店を訪ねると、そこは屑屋の元締めだった。親方に連れられ、ガード下に掘立小屋の並ぶバタヤ部落を訪ね、屑屋三十年のベテランというデンさんに屑屋の手ほどきを受けた。デンさんの家には、テレビその他の家庭電化器具がそろっていた。バタヤのデラックス版である。近所の一膳飯屋の女中・花子や元芸者というニコヨンのお芳などが、デンさんにつきまとっている。坂田の屑屋稼業は、まあまあうまくいった。小唄師匠の家で妙な場面に顔を出し旦那に水をかけられたり、三谷重役家ではしっかり者の重役夫人に煙突掃除をやらされたりした。その日、例の海の見える丘で、坂田は浮浪児ナホミと知り合った。彼女の父は海軍で戦死し、母も死んだ。現在の養母が彼女を国外に売り飛ばそうとしていた。坂田は彼女を連れ帰った。