作品詳細
DETAIL帰って来た縁談
ストーリー
STORY
豆腐屋の千次郎はやもめ暮しだ。一人息子の千吉に嫁を貰うことを楽しみにしている。千吉と、同じ町内のみち子の二人が公園で楽しげに語り合っているのを隣の八百常が見つけた。早速常さんは、千次郎に二人の話をし、この縁談はまかせとけと胸を叩いた。ところが、千次郎はみち子の母が、良子だと知ると急に反対した。良子は未亡人だが、町内一の金持ち。近くオートメーションによる豆腐工場を建てようとしていた。これが気にくわないが何よりも、彼は良子との間に三十年前婚約まで成立しながら、理由不明のまま破談になったといういきさつがあったのだ。島崎邸に出かけた八百常に、良子の返事も、みち子を千吉の友人信夫にやる、ということだった。ヤケになった千吉はバーで酒をあおり、揚句に愚連隊と大喧嘩をし怪我をした。病院に駈けつけた信夫は、そこで千吉とみち子の愛し合っている姿を見、自分は身をひくことを決めた。ところで三十年前、千次郎は良子が裏切ったというが、良子の方では、千次郎が裏切ったと思っているのだ。これは、良子の父の策略であった。誤解したまま二人は別れたのである。さて八百常は、千吉とみち子の二人を料亭高砂にかくした。聞きつけた千次郎と、良子が高砂に現われた。二人が顔を合わせてみれば、誤解もおのずからとけたわけである。