アルゼンチンババア(2007年公開)
いまや世界30数カ国で作品が翻訳される人気作家、よしもとばなな。彼女が2002年に発表した「アルゼンチンババア」は、人の生死をテーマに扱いながら、じんわりと体中に染み渡るような幸福を描き出した傑作小説だ。見どころは何と言っても演技派俳優の豪華共演だ。繊細すぎて妻の死に向きあえず、娘をほったらかしにするダメな父親役に役所広司。そんな父親に翻弄される一人娘に堀北真希。そして大きな愛で人々を包み込む不思議な存在、“アルゼンチンババア”を鈴木京香が老けメイクで見事に演じきった。広々とした草原に、バンドネオン奏者・