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情炎

1947(昭和22年)/4/29公開     
配給:松竹 製作:松竹株式会社

渋谷実の戦後帰還第一回監督作品。久板栄二郎の原案を自身が脚色した。撮影は長岡博之の担当。佐野周二、水戸光子、高峰三枝子、村田知栄子、小沢栄太郎、杉村春子、明石由利子らが出演している。なお、本作品は松竹の担当する憲法発布記念映画。

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スタッフ

原案:
監督:
脚本:
音楽:
撮影:

ストーリー

野々宮浩介は復員後自分が妻に対して全く愛情を失っていることを知り、日夜煩悶していた。妻ひろ子は難しい浩介の両親にまめまめしく仕えていたが、浩介の両親は結婚の解消を望んでいた。今の気持ちはどうすることもできず、両親の勧めに従い、偽ってひろ子を彼女の故郷に連れ戻り、そこで離婚に同意させるため千葉の家から二人で上京する。何も知らないひろ子のいそいそとした様子を見ている浩介の心には苦しいものがあった。二人は今は豪勢なブローカー生活をしている伯父夫婦の家を訪れたが、そこでひろ子が見たものは女をただ男のおもちゃとしか考えていない伯父の姿だった。浩介が伯父のそんな態度を肯定しているようなのもひろ子にとって悲しいことだった。そしてひろ子はふと浩介の荷物の中に隠された離婚同意書を発見し、動揺する心を押さえることができなかった。やがて二人は思い思いの気持ちで西下の汽車に乗ったが、途中浩介が発熱したため田舎の街に下車した。ひろ子は高熱の浩介を看病しながら、現在自分がおかれている皮肉な立場を悲しく思った。浩介は夜更けにふと廊下の片隅でひろ子が氷を割っている音を聞き激しく心を動かされた。翌朝決心したひろ子は良人と別れ一人で尾の道に帰郷した。故郷では事情を知らない祖父が久し振りの孫娘の帰郷を喜んだが、母や姉夫婦はひろ子を元のさやに収めたいと考え説得に努めた。その頃ひろ子の跡を追って浩介がやってきた。しかしひろ子はやはり別れることが正しいのだと思い、友人絹子の勧めで職業に就く決心をした。

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