作品検索

作品紹介

激怒

1947(昭和22年)/9/9公開     
配給:松竹 製作:松竹株式会社

中野泰介の企画で脚本は柳川真一が書いた。小坂哲人の監督、撮影は竹野治夫。

NO IMAGE

スタッフ

監督:
脚本:
音楽:
撮影:

ストーリー

小説のネタを拾うつもりで刑務所見学にやって来た作家保科浩は、気持ちが暗い方へ落ち込んで行くのを我慢しきれなかった。それは罪人達の彼を見る憎悪に満ちた目のためばかりではなく、彼を案内した司法主任重藤の性格の中に、冷静というより冷酷なものを感じたからであった。重藤は学校の同期生であり保科の妹藍子の許婚者でもあったのである。たった前釈放された三人の男に対する重藤の考え方は、保科にとってうなずけない冷たいものを含んでいた。「前科者という奴はダメなものだよ」と重藤は言った。だが保科はそう思わない。前科者も考え方一つで立派に生きていける、彼はそんな小説を書くつもりなのだ。しかし現実は?釈放された三人の中の一人蒲原良三には、その日を千秋の思いで待っていた可愛いい妻さくらがあった。新しい出発をしなければならない蒲原にとって、妻さくらの存在がどんなに心強いものだったか。この妻のためにも一人前の男にならなければならない。彼は朝早くから職を探し歩いた。さくらは偶然にも藍子のやっている洋裁店に見習として働いていた。世間は前科者に冷たかった。彼に職を与えようとはしなかった。生きる望みを捨てろというのか。蒲原の最初の意気はくじけて来た。

NO IMAGE
ページの先頭へもどる
一般社団法人 日本映画製作者連盟・会員(4社)