1948(昭和23年)/5/15公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
製作は小倉浩一郎が企画し、鈴木兵吾と長瀬喜伴の協同脚本を大曾根辰夫が監督する。主な出演者は岸井明と森川信をのらくらコンビと名付け主演させる他、佐田啓二、井川邦子、原純子、志織克子など。
トラックの運転手の仙太と助手の亀吉はのん気なお人好し。とはいうもののミルクホールの看板娘お絹ちゃんに二人とも想いを寄せ、スキを見ては我がものにしようと飲みたくないコーヒーを何杯も飲む始末だった。ある日、トラックの掃除をしていると、顔立ちは良いのだが、薄汚い格好の青年が手伝ってくれる。「有難う」とお礼をいうと、その男はお腹がすいて動けないから何かたべさせてくれというのでミルクホールに連れて行き渋々と一杯のミルクを飲ませた。ところが宿無しの彼は、二人の下宿までついてきて何とか泊めてくれと頼み、とうとう三人の生活が始まった。この時一大事が起こった。お絹ちゃんがその男にほれて、二人をそでにしてハイキングに出掛けたのだ。仙太、亀吉は大憤慨!ところがもっと大事件が起こった。実はその男男装した春江だったのだ。驚いたり、喜んだりして二人は春江に洋服を買ってきたり、今までの非礼をわびた。また厄介なことにこの二人は春江さんに恋をしてしまった。つまらぬ目にあったのはお絹ちゃんである。春江は家出をしたお兄さんを探すため田舎から上京したのだが、遂に一銭もなくなり止むなく男装したのだという。同情した二人は一生懸命に光村雄二を探した。