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作品紹介

火の薔薇

1948(昭和23年)/9/11公開     
配給:松竹 製作:松竹株式会社

小出孝の製作。脚本は新藤兼人が執筆。監督は中村登が担当。撮影は森田俊保。浜田百合子と佐田啓二主演。その他清水將夫、菅井一郎、堺駿二などが特別出演。

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スタッフ

監督:
脚本:
音楽:
撮影:

ストーリー

孝子は文夫の治療費を稼ぐ為に、あるヤミ会社の秘書をしていた。二人は許婚の仲であった。わずかな月給のしがない生活の中にも文夫の快癒を一縷の望みに一生懸命働いていた。今日の日曜日も小田原の診療所の文夫を訪れるのだった。幸い孝子のアパートの人靴屋の芳さん、コックの留さん、それに同僚の千代、皆貧乏暮らしはしているがいい人達ばかりであった。ある日孝子はふとした事から会社をやめさせられた。しかも千代もまた生活苦に身を落としていかなければならなかった。ダンサー、淫売その挙句の果ては喀血して病院に運ばれていった。悲しい「女」の運命を見るにつけ孝子は幾度か迷うのであった。思い切ってダンスホールに足を入れてみたしたものの、文夫の幻が孝子の心を離さなかった。しかし入院費がもう三ヵ月もたまっていた。それに優しい田辺博士が文夫の為に最後の手術をしてくれるというのだった。「どうしてもお金が必要なのだわ」とうそぶいては見るものの今の孝子にはどうする事も出来ない。思い余って留さんと皿洗いもし、芳さんのくつミガキまで手伝ってみた。文夫も孝子の苦痛を見て服毒までしたが、博士に励まされ、雄々しくも手術を決行した。手術は成功だった。思い余って文夫のもとに泣き崩れた孝子を、今は却って文夫が励ますのであった。

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