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緑なき島

1948(昭和23年)/11/2公開     
配給:松竹 製作:松竹株式会社

石田清吉の製作で、八木保太郎の原作から清島長利が脚色し、演出は小坂哲人、撮影は竹野治夫が担当する炭坑映画である。主演は佐野周二で炭坑夫に扮し、山村聡と組んでたくましい男の世界を描く。さらに河村黎吉が松竹に帰って出演、永田光男も助演する。女優陣は幾野道子、森川まさみ。通称軍艦島と呼ばれる長崎港外二十キロの海上にある端島炭坑に、その特異な環境をキャッチするため一大ロケを敢行したセミ・ドキュメンタリー映画。

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スタッフ

原作:
監督:
音楽:
撮影:

ストーリー

長崎港外二十キロの海上に通称軍艦島と呼ばれる端島炭坑がある。戦時中、この島の採炭夫細川五郎と内山大助は、ある日折からの風浪に乗じて脱出をはかり、五郎は逃げおおせたが大助は監視員に捕らえられ過酷な拷問にかけられた。そして長い戦争が終わり、平和がよみがえった。細川五郎は多数の坑夫応募者たちに混じり、ひょう然と再び端島のさん橋を上った。島は見違えるように明るくなっていた。大助は今では労働組合の委員の一人として島の民主化に努力し、近く島の名物男山本修造の娘すみ子と結婚することになっている。大助は五郎を喜んで酒場に迎えたが、五郎は大助とすみ子の婚約を知って何故か冷たかった。そして五郎はその時、かつての情婦で今はこの酒場にいるしげ子に再会した。一方島を脱出する以前すみ子と将来を誓い合った五郎は、今島の人望を一身に集めている大助に取って代わり、同時にすみ子をも奪い返そうとかん計をめぐらし二人の対立は鉱員、職員両組合の統合可否をめぐって白熱化し、組合長改選を目前に控え島にいろいろの波紋を投じた。すみ子は五郎の人を恐れぬ誘惑にずるずる引きずられて行った。大助はすみ子が五郎を本当に愛すなら自分はあきらめてもよいと思っていた。五郎とすみ子の関係を知ったしげ子は嫉妬に悩んだ。やがて組合長選挙の日が来た。

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