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作品紹介

愁海棠

1949(昭和24年)/8/2公開     
配給:松竹 製作:松竹株式会社

この作品は中華民国現代作実秦痩鴎作「愁海棠」の翻案で、製作は小出孝、脚本は池田忠雄と柳井隆雄の協同で中村登が監督する。撮影は長岡博之が担当する。主演は高峰三枝子と歌舞伎役者で映画初出演の市村羽左衞門、同じく沢村田之助でそれに桂木洋子と、高橋貞二、増田順二、殿山泰司、神田隆、飯田蝶子らが出演。

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スタッフ

原作:
監督:
音楽:
撮影:

ストーリー

時は明治××年。××座の舞台で今や新名題になった紀の国や・北村京之助が「浅妻」を踊っている。その客席で秋子はだんなの黒川につれられて食い入るようにみつめていた。その夜、黒川は京之助を酒席に呼んで「隠し芸」を強いるが、京之助は何か慰み者のあつかいに憤懣を感じて席をたった。黒川は怒ったが、秋子のとりなしでことなくすんだ。数日して熱海の黒川の別荘へゆき散歩に出た秋子は、偶然にそこへ遊びに来ていた京之助と会う。黒川の囲われ者秋子と黒川の世話になって新名題となった京之助とが、ここで結ばれた。東京へ帰った黒川は九州炭坑不正買取りのため数カ月出張した。その間急激に二人の間は燃え上り、秋子は京之助の子を宿してしまった。どうしていいかわからない。秋子は年老いた母と病身の兄を養っていた。京之助はもし黒川から見放されたら当然芝居から引かなくてはなるまい。苦しい二人の間を割くように黒川は九州から帰ってきた。時がたった。二人は逢いもならず、秋子は生まれた京之助の子供・春子を抱いて黒川の手の中でふるえていた。黒川は春子を本邸へ引きとるという。秋子はどんなに忍んでも春子だけは手放せない。思いあまって久しぶりに京之助と会った。もう二人は成すべきことが決まっていた。行こう二人で!と、二人はその夜春子をつれて北海道へ逃げる手はずを決め、いよいよ出発の時、黒川の手下古山に現場を押えられ、二人は黒川の前へ引き出された。

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