1950(昭和25年)/1/15公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
製作は陶山鉄。東京タイムス連載、中野実原作の「女の流行」より池田忠雄、池田三郎兄弟の脚色で、瑞穂春海が監督する。撮影は布戸章が担当。主演は宇佐美淳、山口淑子、井川邦子でそれに河村黎吉、日守新一らが出演する。
明星証券の外交員となった美紀は、銀座のミモザ洋裁店に親友スミヨを訪ねた帰り、自動車にひかれるところをある青年に助けられた。明星証券ではいまGCサルベージの株を宣伝中であった。美紀はある日外交に行った家で銀座で救われた青年に会い、この偶然の機会から、二人は楽しい日を過ごすことになる。この青年は渥川修二といい、父武右衛門はある会社の社長で、そろそろ息子に社長の椅子を譲ろうと思っている。さてスミヨの家は修二の家の近くで、スミヨの母信子は、スミヨと修二を一緒にしたいと一人決めにしているし、スミヨも修二を好ましく思っている。ある時修二がミモザへ現れ美紀と二人で顔を合わせてから妙な感情とこじれが出来てしまった。美紀は修二がスミヨと約束があるのかと思い、スミヨは美紀の気持ちを知って修二を諦めてしまうという始末。一方GCサルベージは幽霊会社で社長武口は株金が集まるとドロンをしてしまい、明星証券の人のいい副社長影山は一杯食わされてしょげかえる。影山はいつかスミヨが酔漢に襲われた時それを助け、その時からスミヨを忘れられない。影山と修二は親友で、修二の口ききで、影山の気持ちを伝えられたスミヨは愛される身の幸福を知った。美紀は、自分の宣伝した株はインチキだし、修二の気持ちも誤解していたので一人淋しく東京を去ろうとしたが、かけつけたスミヨから影山との結婚を聞かされた。驚く美紀に更に大きな喜びが伝えられた。