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危険な年令

1950(昭和25年)/4/1公開     
配給:松竹 製作:松竹株式会社

石坂洋次郎の原作を長瀬喜伴が脚色、堀池清が監督、高村倉太郎が撮影した。日活スコープ、日活イーストマンカラーで思春期を描く。主演は津川雅彦、野添ひとみ、山根寿子。ほかに宇野重吉、清水将夫、内藤武敏の新劇陣に高野由美、小園蓉子、雪岡純、若水みや子など。

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スタッフ

監督:
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撮影:

ストーリー

両親と茅ケ崎海岸に住む高校三年生の村井和夫は、この夏休みにグループの石田たちと裏磐梯へキャンプに出かける約束だったが、母が心配するので旅行をやめる代わりに、絵具を買って貰った。あくる日、砂丘でカンバスに向かっていると、葉山ユリが背後から「石田クンに私も誘われてるのよ」と話しかけた。ユリの学校は横浜だが、同じ土地に住んでいるので、お互いに顔見知りの仲だが口をきくのは今日が初めてだ。心を弾ませてわが家へ戻った和夫は、父に頼み旅行に出ることを承知させた。五色沼のキャンプ台地で夜を明かした和夫たち男五人、女三人のグループは、元気に山路を登って行く。途中で、ユリは丸木橋から足をすべらせて、小川に落ち込んだ。和夫が薪を拾ってくると、濡れたユリのシュミーズを女たちが焚火でかわかしていた。ふっくらと丸い胸と腰にタオルを巻いた裸のユリは、林の中で体を縮めている。ユリが旅行から帰った夜、北海道支店長に栄転した父は、母を相手にビールを飲んでいた。その翌日から、和夫はユリをモデルに油絵を描き始めた。学校の秋の展覧会に出品するためだが、それはユリがびっくりするほど暗い色調であった。劣等感に支配されているせいだと和夫はいう。二人の恋愛は急速に進んだ。ある日、二人は東京へ遊びに出かけた帰り、羽田で航空機に乗って東京上空を一周した。「あなたと一緒なら死んでもいいと思ったわ」と、茅ケ崎へ着いたとき、夜空にきらめく星を仰ぎながらユリはいった。

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