作品検索

作品紹介

黒い花

1950(昭和25年)/11/18公開     
配給:松竹 製作:松竹株式会社

梅崎春生の原作から八住利雄がシナリオを書き、大曽根辰夫が監督。製作は杉山茂樹、出演は久我美子、佐田啓二、鶴田浩二、若山セツ子、宇多川博靖、小沢栄、坪内美子など。

NO IMAGE

スタッフ

原作:
監督:
音楽:
撮影:

ストーリー

鷹野マリ子は、戦時中学徒動員にかり出され、最初は被服工場で働いていた。大空襲のあった夜女としての初潮を見たが、継母から忌わしいものを見るような態度を受けて、傷み易い乙女心をしたたかに傷つけられ、それ以来この期間が来ると自分でも制御出来ない心持ちになるのであった。被服工場の次に働いていた郵便局で終戦の瞬間を迎えたが、この厳粛なるべきときに郵便局主任は彼女にいどみかかろうとしたのだった。荒ぶれた心に家庭は冷たく、女学校を卒業すると洋裁学校へ行くと称して、ダンスホール通いに浮身をやつしていたが明子という変態的な女友達につきまとわれ、ついに巷のズベ公たちの中に安らかな心の憩いどころを得るようになった。けれど軽井沢に疎開していた知り合いの中野家の引っ越し手伝いに行って、息子の宗一と愛し合うようになったのも束の間、浅間山の大爆発で、宗一が死んでからは、マリ子は家庭に帰らず、ズベ公のチコのたむろする喫茶店に入りびたった。その間に、愚連隊の仲間に入っている幼友達の保に会うが、お互いに正道に立ち返るように戒め合いながら、どちらも暖かく迎えてくれる家はないのだった。保が捕えられて感化院送りになったとき、保へ差入れのことで、保の仲間の隊長浅川を訪ねて、マリ子は彼から犯され悪性の病気までうつされてしまった。保は感化院を逃げ出し巷に帰って来たが、マリ子のいっそうに堕ちた姿を見ると、更生の誓いも忘れ、二人して更に泥沼へ落ち込んで行った。

NO IMAGE
ページの先頭へもどる
一般社団法人 日本映画製作者連盟・会員(4社)