作品詳細
DETAIL恋文裁判
ストーリー
STORY
ある新制学校でのお話。年若い美貌の女の先生香川洋子から、磊落な絵の先生児玉猛宛のラブレターが学校の廊下に落ちていたことが、問題の発端である。勿論香川先生がその恋文を書いた主でないことは明白となったが、このことは思春期の女学生たちの心情を探って見る必要を香川先生に感じさせた。そして、「一番好きな人に出す手紙」という題で作文を書かせて見ると、年若い叔父が対象であったり、少女歌劇の男装の麗人に熱をあげていたり、妻ある男への熱愛に悩むものがあったりして、少なからず洋子をおどろかせるものがあった。洋子はいつもの喧嘩相手の児玉先生に相談して、その実態調査にのり出すことになる。しかし、若い叔父は幼馴染みの無邪気な相手であったし、男装の麗人もやはりただの女にすぎないことを知って夢醒める乙女もあり、妻のある男性とは海浜のホテルで見かけた仲の良いご夫婦への羨望であったりして、洋子を安心させた。最後に白紙の答案を出した女学生は、児玉先生に本当に恋していて、その苦しさの余り香川先生の名を借りて恋文を書いて廊下へ落とした戸川綾子であったが、彼女の真意は香川先生こそ児玉先生にふさわしい女性であると信じたためのことであったことも判明して、今更ながら思春期の乙女の指導の難しさを洋子に痛感させるのだった。