1951(昭和26年)/10/19公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
製作は久保光三。脚本は長瀬善伴と佐々木康の共同。監督は佐々木康。撮影は同じく長岡博之。出演者は、松竹歌劇団のスター川路龍子、小月冴子、曙ゆり、秋津嘉子、藤里まゆみなどに、淡島千景と幾野道子、佐田啓二、増田順二、坪内美子など。
東京歌劇団のスター・トリオの潮かほる、水原珠代、津雲万里子の三人は、私生活でも仲のよい友達同志であった。珠代の幼馴染みの高石修二は、万里子を愛していたが、やはり修二を愛していた珠代は、それを万里子の裏切りだとして、二人の間に深い溝が出来てしまった。そんな折万里子は舞台から落ちて足をくじき、舞台への再起不能を宣告されたが、珠代は見舞いに行こうともしなかった。万里子の代役に有明雪子と望月ひとみの二人が候補になり、ついに雪子に決定したが、ひとみの母に世話になっている雪子の姉は、妹に代役をひとみにゆずってくれと頼み、悲観した雪子は家出をしたが、ひとみ自身の温かい心使いで、雪子は再び元気に舞台に立つことになった。しかし失恋した珠代はやけになって悪芸能ブローカーの手に落ちようとするが、これもかほるや万里子の心使いで修二が山のホテルへ珠代を迎えに行き、無事につれもどすことが出来た。珠代もようやく万里子への誤解をとくことが出来たのだった。やがて「秋の踊り」には珠代、かほる、雪子が新しいトリオ・スターとして人気を呼んでいた。客席には舞台の代わりに修二を得た万里子の姿も見られた。