1952(昭和27年)/6/25公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
製作は石田清吉で、原作は雑誌『平凡』に連載された『続・乙女の性典』。脚色は沢村勉、監督は川島雄三、撮影は竹野治夫。主な出演者は井川邦子、桂木洋子、高橋貞二、大木実、SKDの紙京子、白鳩真弓の他、市川春代、高杉早苗、市川小太夫など。
海を背にしたある市の新制高校二年生の宇佐美圭子は、若い女教師露木先生を慕っていた。圭子の親友美紀子の母は産婦人科医で、明るく開放的な家庭だった。ある日、美紀子は兄亮一たちを交えたグループでハイキングをすることになり、圭子も誘われた。圭子は母に黙って一行に加わった。圭子の母記代は十八歳の時男に騙されて圭子を産み、仲居をしながら彼女を育ててきた薄幸の女だったので、娘が自分と同じ過失を犯しはしないかということだけが心配であった。しかしハイキングの一行は思いがけない嵐のため、山寺へ一泊を余儀なくされた。記代は帰らない圭子に狂ったように美紀子の家に怒鳴り込むが、美紀子の母に説得された。しかし、山寺には圭子たちの他に桃色グループの学生たちが泊まっていたため、それと間違えられて誤報され、学校の問題となった。圭子はその席で母のことが問題にされ、事実その勤め先の料理屋で男と戯れている母の姿を見て、悲観のあまり亮一の下宿を訪ねた。しかし亮一はおらず、その友人塚本に暴行されかけ、逃れて街をさまよっている間にパトロールの警官によって保護された。これがまたしても学校の問題となってしまう…。