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母の誕生日

1953(昭和28年)/10/27公開     
配給:松竹 製作:松竹株式会社

「娘の晴着」でスター卜を切った萩原徳三監督の第二回作品。原作は女流作家中里、美川、小山共作のNHK連続ラジオ小説。脚色は津路嘉郎が担当している。出演者は千秋みつる、吉川満子、細川俊夫、桜むつ子など。

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ストーリー

鎌倉海岸の有田病院は院長の亡くなった後、廃業して避暑客に貸したりしていた。未亡人のさきは昔の華やかだった夢を捨てきれず、末娘の路子に医者の婿を見つけて病院を復活させたいと願っているが、体の弱い路子の縁談は何時も破談していた。路子は兄の恭介の友人、新聞記者の土井のすすめで、趣味のフランス人形を製作展覧会に出したところ特選となり、買い手がついたが手離そうとしなかった。花嫁衣裳を着て嫁がない人形は、半ば結婚を諦めた路子の心でもあった。折も折、恭介が北海道の大学の助教授となって赴任する事となり、恭介はこの際病院を諦めて、家を売って皆で行こうというのに、さきは仕方なく同意した。買手もついた。路子は土井に、お別れに特選の花嫁人形を贈った。その夜二人は海へ散歩に出た。土井は前に一度結婚した事があるし、路子の相手は医者でなければと路子を対象に考えた事はなかったが、人形を貰った時路子を愛しているのを感じ、求婚した。喜びのうちに二人の結婚がきまり、家を売った金の半分で、恭介夫妻が北海道に家を買い、残りで鎌倉に家を建てて、土井夫婦とさきが住む事となった。

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