作品検索

作品紹介

東京物語

1953(昭和28年)/11/3公開     
配給:松竹 製作:松竹株式会社

小津安二郎監督作品で、脚本は小津安二郎と野田高梧の協同執筆、撮影は監督とコンビをなす厚田雄春、音楽は斎藤高順。出演者は原節子、笠智衆、香川京子、山村聡、三宅邦子、安部徹、大坂志郎などの他、東山千栄子、杉村春子、中村伸郎、東野英治郎等が出演。

NO IMAGE

ストーリー

周吉、とみの老夫婦は住みなれた尾道から二十年振りに東京にやって来た。途中大阪では三男の敬三に会えたし、東京では長男幸一の一家も長女志げの夫婦も歓待してくれて、熱海へまでやって貰いながら、何か親身な温かさが欠けている事がやっぱり物足りなかった。それと云うのも、医学博士の肩書まである幸一も志げの美容院も、思っていた程楽でなく、それぞれの生活を守ることで精一杯にならざるを得なかったからである。周吉は同郷の老友との再会に僅かに慰められ、とみは戦死した次男昌二の未亡人紀子の昔変らざる心遣いが何よりも嬉しかった。「ハハキトク」尾道に居る末娘京子からの電報が東京のみんなを驚かしたのは、老夫婦が帰国してまもなくの事だった。脳溢血である。とみは幸一にみとられて静かにその一生を終った。駈けつけたみんなは悲嘆にくれたが、葬儀がすむとまたあわただしく帰らねばならなかった。若い京子には兄姉達の非人情がたまらなかった。紀子は京子に大人の生活の厳しさを言い聞かせながらも、自分自身何時まで今の独り身で生きていけるか不安を感じないではいられなかった。

NO IMAGE

受賞歴

イギリス国立映画研究所主催ロンドン映画祭第一位サザーランド牌:映画史上最良の作品ベストテン・評論家選出第三位(1992年同研究所発行サイト・アンド・サウンド誌):コーク映画祭アイルランド特別賞(セクション・アワード):毎日映画コンクール女優助演賞(杉村春子):キネマ旬報ベストテン第二位:文部省芸術祭芸術祭賞

ページの先頭へもどる
一般社団法人 日本映画製作者連盟・会員(4社)