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伝七捕物帳・人肌千両

1954（昭和29年）/4/7公開　　　　　
配給：松竹　製作：松竹株式会社

“捕物倶楽部”所載京都新聞に連載された捕物作家クラブの土師清二、城昌幸、佐々木杜太郎、陣出達郎、野村胡堂の共作による原作より、成澤昌茂が脚色し、松田定次が監督している。撮影は川崎新太郎、音楽は万城目正。主な出演者は高田浩吉、伴淳三郎、月丘夢路、若杉英二、薄田研二、長谷川裕見子など。

ストーリー

十二代将軍徳川家慶の時代。“泥棒令状”という前触れの矢文を放って暴れ廻る兇賊「疾風」が江戸に現れ、奉行所必死の探索もその手がかりさえ掴めなかった。一日令状が二人の妾お蘭、お越と共に楽隠居している大野柳斉の許へ射込まれ、お蘭の兄で無双流道場の主伊丹重四郎を始め目明し万五郎、早縄の五兵衛、黒門町の伝七等が監視に当たるが、隣家の猛火に気を取られている隙に千両箱は奪われ、お越は殺された。それ以来、伝七は万五郎の娘お俊の心配もよそに犯人探索に奔走する矢先、立花飛弾守邸の千両箱も盗まれた。お蘭が重四郎はもとより女形中村千之丞と密通している事を知り、やっと手懸りを掴んだものの千之丞は殺され、今度は呉服問屋江州屋に令状が届けられた。伝七は遠山奉行と計って伊丹道場を襲うが、道場はもぬけの殻。しかも江州屋の土蔵は破られ父に代って十手を握るお俊も賊に攫われていた。だが大野邸の物置から通じる地下道へ潜入した伝七は地下道が隣家の焼け跡へ通じている事を発見、一切を悟る…。