1956(昭和31年)/4/4公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
産業経済新聞連載の富田常雄の小説を中山隆三が脚色し、番匠義彰が監督、厚田雄春が撮影を担当した。主な出演者は川喜多雄二、水原真知子、小山明子、片山明彦、佐竹明夫、三津田健など。
京子と高見はお互いに愛しあっていることを認め、信子を入れた三人の生活を考えたが、父親の作造は佐野との縁談を考えて京子と高見の結婚に反対した。高見は京子の幸福を願い、信子を連れて東京を去った。京子は高見を慕って病躯をおして後を追い、富士宮で倒れた。その頃、家出した南子は自暴自棄となりキャバレーのダンサーになった。相変わらず彼女を愛する松尾は彼女を救おうと意見するが、南子はふてくされるだけだった。しかし、姉京子の重態を知った時には流石に翻然とさとった。やがて富士宮のある病院の一室では、信子を中心に元気になった京子と高見、再び人生にスタートした南子と彼女に寄り添う松尾、そのかたわらにこの人達を微笑で眺める作造と佐野専務の姿があった。