1958(昭和33年)/12/21公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
若衆シリーズの第二篇で、前作「七人若衆誕生」のコンビ安田重夫が脚色、倉橋良介が監督した。撮影は広田彰三。松本錦四郎・花ノ本寿ら七人のメンバーの他、名和宏・水原真知子・浅茅しのぶ・浜村美智子・川口のぶなども出演している。
ある山間の小国、城主別所忠正は治安の乱れに悩んでいた。外には山賊権藤団右衛門一味がはびこり、内には団右衛門と結託してお家乗っ取りを企む悪家老山崎権兵衛がいた。忠正の娘早百合姫は許婚の権兵衛の息子彦兵衛を嫌い、小姓の宇津木織部を慕っていた。乳母お牧のはからいで、二人を結ばせようとしたが、権兵衛の横槍でだめだった。権兵衛は一味の剣道指南役大山典膳に命じ、織部を殺そうとした。本家の使者神野宗十郎の出現で、織部は命は助かったが、牢に入れられた。織部と一緒に牢に入れられた親友加島吉之助、内藤治助の三人は、彼等の正義心に感服した神野に助けられ、山賊退治に出発した。権兵衛は岡村、北村、平井の三人に後を追わせた。織部達は手傷を負って川に転落した。伊兵衛達は権兵衛の一味に加えられ、団右衛門に密書を届けに行った。これは権兵衛の罠だった。早百合姫はお牧と織部を探しに旅に出た。織部達は旅役者立花兵馬、中村半四郎の一座に救われた。織部が急病の役者の代役に立った時、伊兵衛一行に発見され、三人は別々に姿をくらました。土地の侠客滝川の吉蔵は、面倒をみている青年武士荒木長太と一人娘お藤を添わせようとした。ところが二人は喧嘩ばかりしていて、たまたま織部の芝居をみたお藤は、家出して織部の後を追った。その後をお藤に惚れた表太が。山賊の巣喰う山の麓にある旅篭近江屋に、織部は吉之助や治助と会うために急いだ。