1959(昭和34年)/2/4公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
阿木翁助の「おじいちゃんの飛行機」を森田竜男が脚色し、永塩良輔が監督したホームドラマ。撮影は太田喜晴。
近く博士号がおりるという噂のある阪神大医学部の滝山助教授の家は、妻の品子、その妹で女子高校生の秋子、小学校二年生の甫と三年生の隆子、それにおじいちゃんと女中ふみの七人暮らし。そして甫と隆子は大のおじいちゃん子。おじいちゃん手製の竹とんぼで障子や額を破ったりする。ところが子供の躾をやかましく言う品子はこれが大不満。ある日も隆子、甫をつれて紙芝居を見に行ったおじいちゃんは急病の紙芝居屋を家につれて来た。その間に紙芝居屋になり変わった隆子と甫は弁士説よろしく代理をやった。このことを秋子から聞いた品子はおかんむり。ことごとにおじいちゃんにあたるが、子供になつかれたおじいちゃんにはたのしい日々だった。こんなある日、おじいちゃんの大工時代の昔友達、大工の梅さん、左官の常さんが“息子さんの博士になったお祝いに”と一升ビンを下げてやって来た。ちょうど留守番だったをよいことにおじいちゃんはこれも昔なじみの豆腐屋の源さんを交えて飲めや唄えのどんちゃん騒ぎ。その間に隆子と甫がラッパを吹いて面白半分に豆腐を売り出したのでおじいちゃんはまたまた大目玉を喰らってしまった。しかもその翌日、秋子のテニスの応援に行ったおじいちゃんはバカでかい声援を送って小言を言われた。ついに、品子はおじいちゃんと一緒なら滝山の祝賀会にも出ないといい出した。