1961(昭和36年)/5/16公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
宇野正男と岸生朗の脚本を萩原遼が監督した、三波春夫の鴉シリーズ第二作。撮影は服部幹夫が担当している。
高崎の宗兵衛親分のところに草鞋を脱いでいた知らずの春太郎は、一宿一飯の義理から渋川の治三郎を傷つけ旅に出た。治三郎の娘お品と縄張りを狙っていた勝浦の島蔵は、治三郎を殺害、罪を春太郎にきせた。お品は春太郎を追って旅へ、島蔵もまた、春太郎を斬って悪事のフタをするため子分達を率いて旅に出た。そんなことは露知らずに旅を行く春太郎。そんな春太郎の様子を見守る二人の男--一人は春太郎に好意をもつ旅の若侍大野木伊織、もう一人はお品の手先どろんの半助である。善光寺街道田中の宿で、深夜、お品は春太郎を襲うが伊織の機転で春太郎は救われた。春太郎はお品に下手人は他にいるといって宿を飛び出した。島蔵一行は、下戸倉で二足の草鞋の伝兵衛親分の助けをかりて春太郎を襲った。その乱闘中春太郎は、女衒の六造に欺され軟禁されていたお咲とめぐり逢い故郷の変事を聞くやともに柏崎へ飛んだ。越後柏崎の城下町では家老山脇勘太夫の上納米二割増の布令に対し、凶作に困り果てた百姓達をかばった庄屋岡村新左衛門は暗殺され、新左の義母おたきは、新左の妻子を安全な実家へ逃すが、自分は城内の牢へ入れられていた。お咲とともに柏崎へ帰った春太郎に、島蔵が追いうちをかけて来た。島蔵は春太郎との掛け合いの最中、春太郎につきまとうお品の前でうっかり治三郎殺しをしゃべってしまった…。