1961(昭和36年)/12/15公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
斎藤正夫と松木ひろしが共同で脚本を執筆。監督は斎藤正夫。新人香山美子を抜擢した青春ドラマ。撮影は成島東一郎が担当している。
杉子、秀子、みどりの三人は成立大学自動車部のはりきり娘。映画館で杉子が厚かましい40男の高見につきまとわれて困っていた時、助けを求めたのが縁で、同じ大学の純情居士横山君と意気投合、杉子の叔父笹島が経営する天ぷら屋で大いにメートルをあげた。そこへ、杉子の祖母信乃が突然上京して来た。杉子に見合いを進めるためだった。杉子は頭からてんでお見合など受け付けない。困り抜いた笹島は、杉子が横山君に好意を寄せているらしいのに目をつけ、杉子にお見合をさせるよう横山に頼みこんだ。困った彼は悪友の森田に助力を頼んだ。森田は杉子に失恋の苦しみを味あわせれば、見合いする気になるだろうと一計を案じ、横山に積極的に杉子を口説けと策を授けた。そして、杉子が横山に関心を持つよう工作するのだが、肝心の横山がヘマばかりしていてかえって逆効果。業をにやした森田は、知り合いのチンピラを使って馴れ合いの喧嘩をこしらえ、横山の颯爽たる勇姿を見せようとした。ところが、間抜けな横山は本物の愚連隊とぶつかったため、あっさり杉子の前でKO。すっかり醜態を演じてしまった。面子を潰して全くヤケになった横山は、みどりの誕生祝いでヤケ酒を呷っての帰途、またまた愚連隊とバッタリ。杉子の手前、引くに引けず、ぶつかったものの又もやダウン。しかし、杉子は自分をかばって戦った横山に、キスと甘い甘い愛の言葉を囁やいてくれた。横山は、自分が一番愛しているものは杉子なんだとはっきり自分の心が判り、杉子の見合いは反対であると笹島に電話した…。