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霧子の運命

1962（昭和37年）/5/27公開　　　　　
配給：松竹　製作：松竹株式会社

井上靖原作「春の雑木林」から木下恵介が脚色の川頭義郎が監督した異色ドラマ。撮影は荒野諒一が担当している。

ストーリー

松本霧子は今年27歳、伊豆山麓の田舎に生まれたが、その少女時代はちょうど戦争中で、父の善作は出征軍人だった。留守宅には、何時もガミガミとうるさい継母と病気がちの祖父、それにまだ幼い三人の義妹が同居していてそんな複雑な家庭の空気が、彼女の性格をひねくれたものにしていた。小学校でも、担任の先生や級友たちが何か事ある毎に彼女を白眼視して、霧子は一層意固地に振舞う少女になっていた。終戦になり父は復員して来たが、下田へ大工仕事で出かけたきり。霧子は中学を卒業すると、伊東、熱海など温泉旅館を女中として転々と働き歩いた