1963(昭和38年)/3/24公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
東京新聞連載・梅崎春生原作を助監の宮崎守と企画部の清水俊男が共同で脚色、中村登が監督した喜劇。撮影は成島東一郎が担当している。
失業中の浅利圭介が乗用車にはね飛ばされた田舎風の青年、松平陣太郎を連れ帰ったのは、逃げた車の持ち主を探し出して賠償金をたんまりいただこうとの下心があったからである。車のナンバーから犯人は流行作家の加納明治と風呂屋の猿沢三吉のどちらかであることが判り、浅利が加納に、青年が三吉に当たることになった。この青年松平陣太郎は自ら徳川将軍の末孫と称し、珍奇な風貌、頭の回転と行動力は恐るべきものがあった。彼の調べでは、三吉湯の商売仇に泉湯があり、三吉の娘一子と泉湯の息子竜之助がロミオとジュリエット的悲恋の運命にあること