1965(昭和40年)/9/18公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
芦沢俊郎のオリジナル・シナリオを、酒井欣也が監督したアクション喜劇。撮影は小原治夫が担当している。
競輪場を舞台に活躍のノミヤ花島一平、テキ屋商売に革新的アイデアを持ち込だ白木寛次、そしてすっかり昔の面影もないテキ屋の親分滝本久造の三人は、それぞれの思惑をもって将棋の駒の産地天童市へやって来た。花島は商売に失敗して東京を逃げ出すため、白木は医者に癌だと診断され、先のない命ならどこへでもという自棄の気持ちから、そして、二人をつれて来た滝本は日本全国にわたってにらみをきかしていたテキ屋界の実力者、大親分の桂田重太郎の葬儀に参列するためであった。ところがこの葬儀には、長老の跡目に関する陰謀が隠されていた。重太郎の長男健太郎が若輩であるのを幸いに、関西のテキ屋界に抜群の勢力を誇る浪花界の会長高松が中心となり、重太郎の跡をしきろうと、企んでいた。久造は、テキ屋界の人情も義理もすたれたのを見て、大いに憤慨して、高松につかみかかった。ちょうどその時、祭壇が一揺れして、仏のはずの重太郎が皆の前に姿を現した。重太郎は陰謀をかぎつけるため、芝居をしたのだった。しかも、白装束は高松らの悪事の証拠書類でつくられていた。事態急変に驚愕する高松らは、遂に拳銃を抜いて重太郎に迫った。だが久造をはじめ、花島、白木の獅子奮迅の活躍で、高松一派の乱暴をとり押えた。警察に連行される重太郎をはじめとする、久造、高松らを乗せて、汽車は出た・・・。