1969(昭和44年)/11/15公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
山田洋次が小林俊一、宮崎晃と共同で脚本を書き、山田が監督したシリーズ第2作。撮影は高羽哲夫が担当している。
フーテンの寅こと車寅次郎は、故郷・葛飾を離れ、弟分の登としがない稼業を続けていた。そんなある日、北海道でうまい仕事があるとの知らせに出発したが、途中懐かしい妹さくらや、おじ、おばの顔みたさに東京で下車したのが運のつき。茶一杯で退散と決意したが、中学時代の坪内先生の家の前を通りかかり、懐かしさの余り、玄関先で挨拶のつもりが、出てきたお嬢さんの美しさに惹かれ、さっきの決心もどこへやら、上がりこみ、飲むわ食うわがたたって、腹痛を起こし病院へかつぎこまれた。苦手の注射を打たれて卒倒し、一週間の入院を命じられた。その上、退屈そうな入院患者相手に香具師の実演をやらかし、藤村医師に見つかり、個室に入れられ、たまらず窓から脱出した。しかし地元のチンピラに因縁をつけられ、大喧嘩の末、留置所入りの破目になった。さくらは泣くやら、おじとおばは怒鳴るやらの喧嘩の末、夜逃げ同様に柴又を後にした。北海道の仕事はうまくいかず、再び登と本州に戻った寅は東京を素通りして、関西に行った。かねがね母親が関西にいると聞いていた寅が、仲間に頼んで捜していたところ、偶然、坪内先生と一緒に買物をしているお嬢さんと出会った。やがて、母の居所がわかり、お嬢さんに連れて行ってもらった・・・。
毎日映画コンクール監督賞(山田洋次):毎日映画コンクール男優主演賞(渥美清):キネマ旬報賞主演男優賞(渥美清)