1970(昭和45年)/1/31公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
舟橋和郎が原作・脚本を執筆し、コンビを組んだ瀬川昌治が監督したシリーズ第5作。撮影は丸山恵司が担当している。
ここは忠臣蔵で名高い播州赤穂。その一住人赤垣源太は赤垣源蔵の子孫を自認する国鉄赤穂駅の旅客係である。まだ独身の源太の家には妹珠子夫婦が同居していた。義弟の啓三は源太の部下。だがそこは新婚夫婦のこと、今では一人ものの源太が目の上のたんこぶで早く嫁を押しつけたいと考えていた。その頃、源太は初詣団体旅行の準備に大忙し。その手伝いを買ってでたのが駅前「討入りそば」の娘かおるだった。かおるは気のある源太にモーションをかけるが、源太の胸をときめかす人は井上駅長の娘みち代だった。そのみち代に、金融業の吉良も惚れこんでいた。吉良は預金を口実にみち代の勤める郵便局へ日参したが、その名前が故に局長の不破に嫌われた。さて、源太にみち代への恋文ができた。“忍ぶれど顔に出にけりわが想い、君に夢中で夜もねむれず”……。しかし、源太はこの恋文をかおるに拾われ、話は方向を違えて大きく進展した。恋の成就を祈願して大石神社から帰った源太に、かおるとの婚約話が待っていた。源太は誤解を解くのに四苦八苦、かおるはますます挑戦的になり、吉良もファイトをむきだした。いよいよ旅行当日。源太は車中で楽しい夢を見て、みち代と抱き合ったところで目が覚めた。しかし、そこへ現われたかおるを夢の続きと錯覚して抱いてしまった。明けて元旦、夢と現実をとり違えた源太は、かおると共に祝膳の前に座らされていた・・・。