1970(昭和45年)/4/8公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
高田宏治が脚本を書き、市村泰一が監督したシリーズ第4作。撮影は小杉正雄が担当している。
悪代官吉沢伊織と町娘志保の婚礼に、志保の身替りとなったお市は、代官役人を斬ったことで、お尋ね者になった。町々に貼られたお市の似顔絵と立札を見て、賞金稼ぎの浪人が見逃すわけはなく、唐わたりの太極拳の使い手源坊丈海、分銅鎮の使い手野呂甚兵衛、医者くずれで手裏剣の名手法師三九郎の三人がお市の後を追う。お市は漁港福田村に入った。この村はお上の命で五百石船が着ける港に改築されようとしており、十手御用を預かる灘万は伊織と組んで、亀長たち漁民に立ち退きを迫っていた。この悪らつ極まる無法ぶりを知ったお市は漁民を救うべく行動を開始するが、待ち構えていた賞金稼ぎたちに襲われた。だが三九郎だけは人助けのために姿を現わしたお市を捕えては男がすたると彼女をかばうのだった。実は三九郎はこの漁村の生まれで金と身分のなさから医者の資格がとれず、身を持ちくずしていたのだ。一度は灘万の十手から亀長と娘お半に救われたものの、お市は遂に、三人の賞金稼ぎに捕えられ、彼らに情報を売る男トゲ熊とともにある野小屋で夜をあかす。だが、お市にほどこす三九郎の親切がもとで、仲間割れ、丈海は三九郎に、甚兵衛はお市にそれぞれ殺された。一方、刺客・相良兵衛をやとったものの、兵衛の身勝手からまたもや、お市に逃げられた灘万は、お市の仕込杖で亀長を刺した・・・。