1973(昭和48年)/2/10公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
警視庁剣道名誉師範の造反息子を中心に、若者は若者の、大人は大人の、それぞれの恋の悩みや、人生の悩みを喜劇タッチで描いたストーリー。脚本・監督は井上梅次、撮影は小杉正雄がそれぞれ担当している。
町田武夫は剣道の警視庁名誉師範をしている町田国松の次男。剣道二段の腕前を持っているが、国松の再婚話に反対して剣道を辞め、大学の拳闘部に籍を置いていた。ある日、大学の剣道部の藤森京子に試合を挑まれ、完敗してしまい、くやしさから再び剣道の練習を初めた。そんな頃、国松はなじみの小料理屋「菊乃」で、踊りの師匠静香に会い、一目惚れしてしまった。一方、武夫の兄・清も、友人に紹介された踊りの名取りの由紀に魅かれていた。ところが、町田家の男たちの心を動かした、静香、由紀、京子は親娘だったのである。国松は「菊乃」の女将・キクに静香との見合いの仲介を依頼した。そして、友人の警察署長・高野の付きそいで見合いは行われた。ところが、キクの手違いから静香へ高野の写真が渡っていたのである。やがて、静香は相手が高野だと思ったまま見合いが終わってしまった。一方、清は日に日に由紀に夢中になっていき、女にうとい彼は武夫に女性の口説き方を教示してもらう。しかし、武夫の方も由紀の美しさに惹かれていたのだが、清の相手が彼女とは知らない。武夫のアドバイスのおかげで、清はやっと由紀にキスすることができた。丁度その頃、武夫は大学対抗のボクシングの試合に出場していたが、京子の策略により無理な減量をしたために見事なKO負け。そして、京子の思い通り剣道にもどった。一方、国松と静香は写真の間違いに気付いたものの、互いに気まずい雰囲気。そして剣道部に入って練習していた武夫、とうとう学生剣道大会の日が来た・・・。