1983(昭和58年)/8/6公開 101分 カラー
配給:松竹 製作:松竹株式会社
寅さんが旅公演の途中失踪した演歌歌手と知り合い恋をするシリーズ第31作。マドンナに都はるみを迎え、脚本は「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎」の山田洋次と朝間義隆による共同執筆、監督も山田洋次、撮影を高羽哲夫がそれぞれ担当している。
久しぶりにとらやに戻った寅次郎は、甥の満男の運動会のことでとらやの面々と言い争いをし、またふらりと旅に出た。寅次郎がやって来たのは新潟の田舎町で、佐渡ヶ島へ向かう途中一人の女性と出会う。彼女は演歌の女王、京はるみであった。それとは気づかぬ寅次郎は、毎度御馴染みの一目惚れで気に入ってしまう。その頃、はるみのプロダクションでは彼女の失踪で大騒ぎとなっていた。当のはるみは、そんな騒動は知らず寅次郎と意気投合し、二人で旅をしている。一人旅の毎日であった寅次郎にとって、女性が道連れという事は夢の様な話であり、はるみにとっても、これ程、自由で楽しい旅が出来るのは素晴らしいことだった。ある日、寅次郎は、はるみがかの演歌の女王、京はるみであることを知る。そこにプロダクションの者たちがやって来、はるみは思い出にと寅次郎に指輪を渡し二人は別れた。寅次郎はとらやに帰って来たものの、放心状態でいつもの元気がまるで無い。そんな時、はるみがとらやに寅次郎を訪ねて来た。