1988(昭和63年)/12/24公開 100分 カラー
配給:松竹 製作:松竹株式会社
寅次郎と女医の恋を描く、「男はつらいよ」シリーズ第40作。脚本は「ダウンタウンヒーローズ」の山田洋次と朝間義隆が共同で執筆。監督は同作の山田、撮影は同作の高羽哲夫がそれぞれ担当。マドンナ役には三田佳子。
初秋の信州、寅は中込キクエという老婆の家で一晩世話になった。翌朝、原田真知子という美しい女医が迎えにやってきた。老婆は体調が悪く、寅の説得もあって入院することになった。そして寅は真知子の家で彼女の姪・由紀と共に夕食をご馳走になった。由紀は早稲田の学生で短歌を趣味にしていた。寅は真知子に一目惚れし、真知子も寅に好意をもったが、夕食が終わると帰って行った。東京に戻った寅は真知子を忘れられずに早大へ由紀を訪ね、教室に紛れ込み由紀と再会する。由紀からちょうど真知子も東京に遊びに来ていると聞かされる。数日後、真知子は由紀を連れて「とらや」を訪ねてきた。さくらやおばちゃんが暖かく迎えてくれ、寅も真知子も楽しい一日を過ごした。しかししばらくして由紀から連絡が入り、信州のお婆ちゃんが危篤だという。寅はすぐ車で信州に向かった。残念ながら寅は臨終には間に合わなかった。病院をやめたいという真知子を励まし、寅は由紀にそっと別れを告げたのだった。
日本アカデミー賞主演女優賞(三田佳子):ゴールデン・グロス賞銀賞