1988(昭和63年)/12/24公開 93分 カラー
配給:松竹 製作:松竹株式会社
釣り好きの会社員と初老の社長とのふれあいを描いたコメディ傑作。やまさき十三、北見けんいちの同名漫画の映画化で、脚本は「ダウンタウンヒーローズ」の山田洋次と、桃井章が共同で執筆。監督は「愛しのチィパッパ」の栗山富夫、撮影は安田浩肋がそれぞれ担当している。
釣りマニアのサラリーマン・浜崎伝助(ハマちゃん)は、ある日高松から東京本社へ転勤を命じられた。ハマちゃんが愛妻みち子と共に引っ越したのは北品川の釣り宿の2階だった。ハマちゃんを迎えた鈴木建設の営業三課では、なんとなく彼の怠慢病が蔓延してきている。お昼にハマちゃんは食堂で社長の鈴木一之助(スーさん)と知り合ったが、お互いに素姓は知らない。二人は意気投合し、釣りに行く約束をした。釣りの日、スーさんはハマちゃんの家でもてなしを受ける。ハマちゃんもみち子もスーさんを孤独であまり裕福ではない老人と錯覚したのだ。スーさんは教えてもらった電話番号からハマちゃんが自分の会社の社員であることを知る。ある日、みち子はハマちゃんの忘れ物を会社へ届けに行きスーさんの正体を知った。ハマちゃんとみち子は複雑な気持だった。やがてまた転勤の季節になりハマちゃんは高松へ戻ることになった。ハマちゃんは車中からスーさんに電話を入れて友情を誓うのだった。