1989(平成元年)/11/18公開 135分 カラー
配給:松竹(受託配給) 製作:マックスダイ=ピー・エス・シー
ある八百屋夫婦と在日中国人留学生たちとの心暖まる交流を描いた感動作。林小利と久我山通原作の実話に基づいた映画化で脚本は石松愛弘が執筆、監督は「異人たちとの夏」の大林宣彦、撮影は「日本殉情伝 おかしなふたり ものくるほしきひとびとの群」の長野重一がそれぞれ担当している。
船橋市郊外の青果業・八百春の主人の春三は、李中山という中国留学生と知り合ったことから、彼らの苦しい生活を見兼ねて、援助の手を差し伸べた。最初は軽い気持ちでやった春三だったが、次第にエスカレートしていき、ついには自らの生活までをも犠牲にしてしまうのだった。留学生たちは彼を「日本のお父さん」として慕うが、春三が忙しくなればなるほど、女房の美智の負担は重くなり、挙句の果てには店や家庭の危機にまで発展してしまった。「このままでは店が潰れてしまう!」と留学生たちは店を手伝うようになり、春三や美智は感涙にむせんだ。そして数年が過ぎ、中国に帰った李中山から国際電話が入り、彼らの招待で春三と美智は中国へ向かった。
毎日映画コンクール録音賞(横溝正俊・林昌平):山路ふみ子賞映画賞(大林宣彦)