2005(平成17年)/2/19公開 115分 カラー 映倫番号:116962
配給:松竹
法医学の世界を舞台に、理屈では図りきれない人間たちの思いを描く、悲しく美しいホラー映画。『踊る大捜査線』シリーズの脚本家、君塚良一が、初監督を担った。原作は、人気ドラマ「きらきらひかる」の郷田マモラによる同名コミックだ。この物語に登場するゴーストたちは、誰かを呪い襲い掛かるのではなく、ただひっそりとたたずんでいるだけ。怖さよりも悲しさに溢れ、ひたすら何かを伝えようとしている。
法医学監察医の真言には、死んだ者の姿が見える。その日も、解剖を待つ女子大生の遺体や、突然死した少女の遺体が、彼に何かを訴えかけていた。その姿は、声に耳を傾け、思いを伝えてやるまで消えることはない。人と違う能力に苦しむ真言を、妻の絵梨は「声を聞いてあげなさい」と優しくたしなめる。しかしその妻も、半年前に交通事故でこの世を去っていた。絵梨は何を伝えたいのか。苦しむ真言の前に、ある悲しい事実が浮かび上がる。