2007(平成19年)/9/8公開 カラー シネマスコープ
配給:松竹 製作:松竹株式会社
会社や出世より釣りと家庭をこよなく愛する万年ヒラ社員・ハマちゃんこと浜崎伝助(西田敏行)と、ハマちゃんの釣りの弟子にして実はハマちゃんが勤務する一流企業・鈴木建設社長の鈴木一之助、通称スーさん(三國連太郎)の名コンビが繰り広げる絶妙な笑いは、老若男女幅広い年代のお客様より愛され、今やこのコンビを知らない日本人はいないといっても過言ではありません。また一方で、このシリーズは、バブル経済の全盛期からその崩壊、環境破壊問題、ゼネコン疑惑、定年後の再就職問題などサラリーマンを取り巻く様々な社会情勢の変遷、折々の世相をストーリーの中に盛り込み、単なるコメディ映画ではない、現代日本を映し出す鏡のような役割を果たして来ました。まさに『釣りバカ日誌』シリーズは、時代と共に歩みながらも、その面白さは決して色褪せることのない超一級エンタテインメント作だと言えるでしょう。記念すべき20作目『釣りバカ日誌18』の舞台は岡山県に決定!「日本の地中海」といわれる温暖な瀬戸内海で、ハマちゃん&スーさんのゴールデンコンビが大活躍します!
創業以来、社長として鈴木建設を一流企業に育て上げた一之助(三國連太郎)が、めでたく会長に就任することに。ところが、全社員を前にしての会長就任挨拶の壇上で、頭が真っ白になってしまい、挨拶の言葉が出てこなくなってしまった。そんな一之助の窮地を救ったのは伝助(西田敏行)だった。その夜、浜崎家を訪れた一之助は伝助とみち子(浅田美代子)に、言葉が出てこなくなった悩みを打ち明ける。数日後、一之助が朝の散歩に出かけたまま、行方不明になったという知らせが届き、新たに社長に就任した堀田(鶴田忍)をはじめとする鈴木建設の重役たちは大騒ぎに。一之助の妻・久江(奈良岡朋子)に泣きつかれた伝助は、仮病を使って会社を休み、わずかな手がかりをもとに、岡山県へ向かう。一之助を捜すはずが、美しい瀬戸内海を見て我慢ができなくなり、海岸で釣りを楽しんでいた伝助は、美しい娘・珠恵(檀れい)と一緒にいた一之助と再会する。一之助は、旧友の墓参りをしていたところを珠恵の母・温子(星由里子)に声をかけられ、温子が大黒を務める寺に身を寄せていたのだ。寺の境内から望む美しい海岸では、大規模なリゾート開発計画が進行していた。珠恵や、彼女の恋人の昌平(高嶋政伸)、昌平の幼馴染の木村(石田靖)ら町の住人たちは美しい自然を守ろうと反対運動を起こしていた。そのリゾート開発の建築を請け負うゼネコンが他ならぬ鈴木建設だと聞き、思わず顔を見合わせる伝助と一之助。現地のディベロッパーと鈴木建設の担当者による住民への説明会が行われると聞いた一之助は、世話になった珠恵や温子のために、説明会に行って様子を探るよう伝助に頼む。正体がわからないように怪しげな変装をした伝助は、説明会に潜入。自分の上司である川島営業部長(村野武範)らを前に、愛する釣りのため、美しい海岸を埋め立ててはならないと、声高らかに開発計画反対を訴えるも、聞き入れてはもらえなかった。この大規模なリゾート開発計画の裏に、ある人物の影を感じ取った一之助は、伝助に極秘の指令を出すのだが・・・・。
釣りバカ日誌シリーズ(20)