1975(昭和50年)/11/22公開 89分 カラー シネマスコープ 映倫番号:18533
配給:東映 製作:東映
昭和43年12月10日、現金3億円を積んだ輸送車が白バイ警官を装った男に奪われるという事件が発生した。世に言う「三億円事件」である。多くの遺留品が残りながらも犯人が特定されず、事件発生7年後に時効を迎えて迷宮入りとなった犯罪史上に残るこの事件を、新たな角度から解釈し、その全貌を描いた問題作。
博打好きで女癖の悪い西原房夫は、会社の金を横領したことが発覚して警察に突き出されるところを情婦の孝子に救われる。二人は同棲を始めるが、常に借金に追われる苦しい生活を送っていた。西原は三億円の現金強奪を思いつき、着々と準備を進めるが、脅迫状のメモを見た孝子に問い詰められて計画を話してしまう。借金苦の生活に嫌気が差していた孝子は西原と行動を共にすることを決意する。そして運命の12月10日。計画通りに三億円を奪取した西原と孝子は、その後、強奪金には手を付けずに地道な暮らしを送っていた。だが、時効まで40日を残したところで一人の刑事が西原に目を付ける。別件で逮捕した西原を執拗に締め上げる刑事。黙秘で対抗する西原。二人の心理戦は臨界点に達し、運命の時効成立の日、12月10日を迎える…。