1977(昭和52年)/2/11公開 81分 カラー シネマスコープ 映倫番号:18978 R18
配給:東映 製作:東映
“愛のコリーダ”で、一大センセーショナルを巻き起こした松田英子とピラニア軍団第3の男こと志賀勝の異色顔合わせで描く大奥ポルノ絵巻。シラケきった庶民の生活に飽きたかぶき物の二人の男女が、徳川四代将軍・家綱の大奥に潜入し、絢爛たる大奥の裏側で繰り広げられる性のテクニックの数々に興奮しながら、将軍のお世継ぎ問題や女たちの権力争いに巻き込まれてゆく姿を描く。女体滑り台・欲情海藻攻め・肉ぶとんの谷渡り・蛸千匹泡踊りなど、将軍の寵愛を得るために女達が浮世風呂で夜毎繰り広げる享楽の世界。歓喜の叫びと快楽の吐息が入り交じる、妖艶絵巻が展開する。
遊び人全次郎はいつものとおり旗本の女房をよがらせ小遣い稼ぎ。ところが真っ最中に亭主が帰って遁走。逃げ込んだ先の寿命院では、住職が美男僧・法円をつかまえご乱行の様子をしっかり目撃。それをネタにちゃっかり寺に潜り込み、名も柳全と改め仏に仕える身に。だが法円をそそのかして住職を殺させた柳全は、寺を舞台にドンチャン騒ぎを繰り広げる。全次郎と好いた仲のおこよも、かぶき者の生活に飽きて大奥に潜りこみ、かつて将軍の寵愛を一手に受けていた粂村に召しかかえられる。将軍の子を身籠った初瀬に怒り狂った粂村は、おこよを通じ柳全を大奥に招き入れ、初瀬を流産させる。気が触れた初瀬を見て不能になった将軍を奮い立たせるため、おこよの提案で大奥浮世風呂がつくられ、夜毎享楽の世界が繰り広げられる。おこよはまんまと将軍をくわえこみ、一方で柳全は自分が狂わせた初瀬を宝物のように大事にする。だが、渦巻く欲望は彼らの運命をも狂わせてゆくのだった。