1977(昭和52年)/10/22公開 62分 カラー シネマスコープ 映倫番号:19200 R18
配給:東映 製作:東映
源平合戦に題材をとり、双方の大将、源義朝と平清盛の間を往来した薄幸の白拍子・常盤御前の性を描いた王朝愛欲絵巻。ポルノ映画には珍しい異色のキャストが見どころ。
平治元年、保元・平治の乱。出陣の身支度を整えた源氏の総大将源義朝は、常盤御所を抱きしめていた。思えば去ること10年。平家の総大将平清盛と常盤御前をめぐっての恋のさや当て、憎み合い。今では、互いに一門の意地をかけての最後の決戦であった。
昇る勢いの平家は、源氏を打ち破った。再起をかけて落ち延びる義朝に平家の執拗な追っ手が迫った。勝利の美酒に酔った清盛は、積年の思いをはらすべく常盤を追い求めた。平家の追跡に疲れ果てた常盤御前は、3人の子供たちと断崖から身を躍らせようとするが、源氏ゆかりの僧侶・西円に止められる。
身を捨ててこと浮ぶ瀬もあれ・・・。西円の説諭で常盤は清盛の前に姿を現し、母・関屋の助命と子供の延命を願った。母を解放した清盛は、源氏の直系である子供を見逃すことに不安を感じたが、目の前にいる常盤をあきらめることはできなかった。桃源境をさまよう清盛。だが、百日紅の赤い花が静かに散ると、さしもの清盛も、常盤に飽きてきた。清盛は常盤を藤原長成にやることにした。うだつのあがらぬ公卿の長成に、常盤の心は虚ろであった。
時が流れて20年。立派な若武者となった牛若丸、元服して源九郎義経は、京の街を凱旋する…。