1985(昭和60年)/9/14公開 105分 カラー ビスタ 映倫番号:111734 R15+
配給:東映 製作:東映
“愛とはひとひらの雪ほどの確かさもないが、人はそれを求めずにはいられない。”
渡辺淳一原作のベストセラー「ひとひらの雪」の映画化作品。主演は不思議な魅力を持つ和服の似合う人妻を演じた秋吉久美子と地位も名誉もお金もある男の弱さ、だらしなさの中に滲む中年男の色気を熱演した津川雅彦。根岸吉太郎監督の演出が「男と女の激しい愛の形」を鮮やかに描き出す。
伊織祥一郎は売り出し中の建築家。事務所の秘書・笙子との不倫が原因で妻と一人娘とは別居中の身の上である。高村霞は画廊を営む年の離れた夫と18歳になる義理の娘・かおりと共に湘南の大邸宅に住んでいた。10年前、美大生だった霞は講師の伊織に憧れを抱き一夜を共にするが、伊織は間もなく結婚し美大を辞めて霞の前から姿を消した。霞は初めての男であった伊織の子を妊娠し堕胎してしまう。10年ぶりに知人のパーティーで再会した二人。誘いをかける伊織に憎しみが甦る霞。“今度は私が遊ぶんです...。”という霞だが、密かな逢瀬を繰り返すうちに気持ちは次第に燃え上がっていく。