1987(昭和62年)/6/13公開 133分 カラー ビスタ 映倫番号:112332
配給:東映 製作:東映
江戸から明治の終わりまで、絢爛と花咲いた遊興の場所「吉原」。現代人の興味を惹きつけてやまない、贅をつくした《吉原遊廓》とは、いったい何だったのだろうか。
吉原遊廓が最も華やかだった明治末期を舞台に、そこに生きた様々な女たちの姿を華麗な映像美で五社英雄監督が鮮烈に描き出す。
久乃が吉原の中梅楼に女郎として売られてきたのは十八歳の春の事であった。
(春の章) 久乃は娼妓営業の鑑札が下り若汐という源氏名をもらったが、初見世の時、客のもとを飛び出してしまう。これに激怒したお職の九重は自らの身体で若汐に廓の女の作法を教えるのだった...。
(夏の章) 一年後。中梅楼のお職の座には吉里がついていた。酒と情人に弱いこの花魁には危うい不安がつきまとう。ある夜、若汐の前に古島財閥の若き当主、信輔があらわれた。この日を境に彼は若汐のもとに通い詰める...。
(秋の章) 再び一年後。小花に替わってお職の座についたのは、楼主と女将の薦めもあって花魁名跡“紫”を継ぐことになった若汐であった...。
(冬の章) それからさらに一年後の冬のある日、紫は菊川と再会した。安女郎となった彼女との差は年月以上に大きなものがあった...。
第11回日本アカデミー賞(最優秀助演女優賞)