1992(平成4年)/12/19公開 99分 カラー ビスタ 映倫番号:113846
配給:東映 製作:フジテレビジョン
原作・脚本は「病院へ行こう」「波の数だけ抱きしめて」など数多くのヒット作を手がけた一色伸幸、監督は「湘南爆走族」で鮮烈デビューを果たした山田大樹。
長年の映画への情熱をいよいよ実現させたウッチャンナンチャンのコンビが初主演!コメディアンではなく俳優として全力投球している。
同時上映「病院へ行こう2 病は気から」
「君が欲しい」「君の正義の力を役立ててみないか」「20万、あげる」…。草むらで、コミケ会場で、秋葉原で、改造車の中で、都内至る所で勧誘活動を繰り広げる迷彩服に身を包んだ妙な男の名はミリタリーおたく・星亨。星の「作戦」を遂行する為には仲間力が必要なのだ。そして星の巧みな言葉に寄ってきたのが、格闘技おたくの近藤みのる、パソコンおたくの田川孝、無線おたくの水上令子、アイドル&改造車おたくの国城春夫の4人。ただ単に自分たちの“技”が発揮できると聞いて嬉しくて「作戦」=井加江島行きをOKしたのだった。誰一人真相を知らされないまま…。
数日後の日曜日、いよいよ作戦遂行のために、井加江島のオンボロ宿に集結する5人、ところが、田川の側に寄りそう美女が1人…。「“特殊任務”に素人を連れてくるなんて」と星は田川を詰るが、すったもんだの挙げ句、結局その美女=湯川りさも部隊に加わることで一件落着。
作戦の内容は、まず、令子が盗聴した電話の会話をもとに、田川がパソコンの合成音で作ったニセの電話を島の網元・高松家に掛け、家人をおびき出し、留守の隙を突いて近藤と星が赤ん坊・喜一を奪うというもの。計画は呆気ないほど順調に進んだが、最後の肝心な所で国城が逃走用の船の改造に失敗。喜一は再び高松の元に戻されてしまう。
「これは、誘拐じゃないか!」星に対し非難ごうごうのおたくたちの前に、現れたのはティナ。高松に嫁いだものの、夫の冷酷な仕打ちに耐えかねて息子・喜一と家出。だが、跡取り息子欲しさの執念で高松が奪い去ったのだ。たまたま東京に潜伏中のティナのアパートの階下に住んでいた星は、同情よりもむしろ日頃のサバイバルゲームで満たされない白分の「作戦」を実行したくて、“喜一奪還計画”に乗り出したのだった。
「負け戦のままじゃ帰れないだろっ!」星が叫ぶ中、結局残ったのは近藤だけ。2人は島はずれの網小屋でサバイバル生活をしながら高松家を偵察、作戦を練り直す。そんな2人の前に登場したのは高松の部下・丹波達雄。丹波は自分の過去を告白する。なんと引退した伝説のフィギュアおたくだったのだ!3人は昼夜を忘れて作戦整理の為に島のジオラマづくりに没頭する。やがて丹波は島の秘密を打ち明ける。それは星と近藤に“撤退”を決意させるほど重大なものだった…。
一方、東京に戻ってきた4人は、それぞれ浮かない夏の日々を送っていた。いつしかみんなの胸中には、散々だったけれど、ちょっとワクワクしたあの島での思い出が次第に懐かしくよみがえってきていた。「第2次作戦」決行の日、本土側の小さな駅で東京行きの列車を待つ、打ちひしがれた星と近藤の前に、田川が、令子が、国城がやってくる!密かに島に潜伏していたりさ、そして丹波という強力な助っ人を加えて、「七人のおたく」たちが再び喜一とティナのために、そして自分自身のために、立ち上がった!!