1994(平成6年)/12/4公開 25分 カラー ビスタ 映倫番号:26076
配給:東映 製作:東映 / 東映アニメーション / 講談社
大島司原作「週刊少年マガジン」連載の人気コミックの劇場版オリジナルアニメ。
サッカーが大好きな高校生たちの情熱や友情を生き生きと描いた青春サッカーロマン。今は亡きエース久保のために戦う掛川サッカー部と本場ドイツの最強チームとの因縁の対決を描く。
1995年正月「セーラームーンフェア」公開作品
久保嘉晴がみんなの前から逝ってしまってから数ヶ月が過ぎた。俊彦たちは、悲しみからようやく立ち直り、全国制覇に向けて日々練習に明け暮れていた。
そんなある日、彼らのもとに予想もしない来訪者がやってきた。「ドイツユースチーム・A・フランクフルト」。前年の覇者・帝光学園、大学選抜チーム、さらにプロのサテライトチームまでを圧倒的な強さで破った、本場ドイツの最強ユースである。チームのエース・ルディは、かつてドイツで共にプレーした久保がユース入りを断ってまで作り上げたかった理想のサッカーと対決するために、ここ掛川高校へとやってきたのだ。敵の巨大さに躊躇する掛川だが、久保の名にかけても逃げるわけにはいかず挑戦を受ける。
―久保さんの理想って何だったんだろう
俊彦は、久保がかつて一度だけ放ったミラクルシュートを身につけようと練習を繰り返し、ついに自分のものにする。俊彦は、試合で必ずそれを決めることを一美と約束するのだった。
いよいよ試合当日。観客席には、これまでに激戦を繰り広げた加納、松下を初めとする面々が揃っている。いやでも緊張が高まる掛川イレブン。序盤、両チームは互角に渡り合っているかに見えたが、ドイツチームは実力を見るためにわざと主力を下げていたのだった。メンバーを入れ替え、本気で攻めかかるドイツチームの完璧なフォーメーションプレイに翻弄される掛川。またたくまに2点が入れられ前半終了を迎えてしまう。
疲れはて、弱気になるメンバーたちだったが、キャプテン神谷の励ましでそれぞれの胸に久保の言葉が響きわたる。
―お前、サッカー好きか?―
後半戦のホイッスルとともに反撃が始まった。自分たちのサッカーを取り戻した掛川は、健二から神谷へ、馬堀へ、そして俊彦へと、奇跡のような以心伝心のパスワークを生み、和広のシュートがゴールへ…。
―メンバーひとりひとりが輝き、そして強い信頼で結ばれる―
久保の理想とするサッカーがよみがえった。得点は2対1。後半戦はまだ始まったばかりだ。