1998(平成10年)/4/4公開 107分 カラー ビスタ 映倫番号:115238
配給:東映 製作:TBS / G・カンパニー / ホリプロ
中年夫婦の愛情を軸に“冠婚葬祭”と“誕生”を織り交ぜて人生の悲喜こもごもをユーモラスに描いて好評を博した「お日柄もよく ご愁傷さま」の和泉聖治監督が再び橋爪功、吉行和子と組み、“ある家庭”を舞台に“笑いと感動”をプレゼント。
サラリーマンとして、一家の大黒柱としての悲哀をユーモラスに演じる橋爪功、愛情こまやかながら気丈な妻・由子役の吉行和子のおしどり夫婦は出色の名コンビである。
西岡哲夫は、妻・由子とともに三人の子供に恵まれ、何とか部長に。長年の社宅生活から脱出。サラリーマン生活30年にして念願のマイホームを建てることが出来た。青森の田舎から父、和太郎を呼び寄せ、長女の真由は結婚を控え、次女の素子も和太郎になついている。長男の雄平がお笑い芸人になる為大学を中退したのが頭痛の種ではあるが、男子一生の努め、一家の大黒柱としては満足のいく人生設計であった。床に置いてあるゴルフボールが何故か自然に転がり出すまでは…そして雨漏りまでもが始まった。「お気の毒ですが、手抜き工事による欠陥住宅です。」家屋診断士・上村の一言に愕然とする哲夫と由子。
哲夫の生活はその日から激変する。「欠陥住宅に悩む人のための無料相談室」に通い、建てた岡本工務店にかけ合うが、人の良い哲夫はなかなかクレームをつける事が出来ない。「火事でも起きれば保険金で新しい家が建つ。」相談室で知り合った倉持の一言が頭から離れない哲夫。そして岡本工務店はある日夜逃げしていた。
一方、真由は婚約者の明彦とケンカして結婚を辞めると言い出し、雄平の件もあり西岡家は崩壊寸前。そんな中、父・和太郎がいなくなる。
哲夫と雄平は青森まで捜しに行くが、和太郎は入れ違いに家に帰っていた。しかし、懐かしい風景の中に佇む内、久しぶりに交わす親子の会話の中から、二人は理解しあう。
そして東京に戻り、真由の結婚式当日が訪れる…。