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千年の恋 ひかる源氏物語

Genji-A Thousand Year Love

2001(平成13年)/12/15公開 143分 カラー ビスタ 映倫番号:116083 
配給:東映 製作:「千年の恋」プロジェクト委員会

悠久の時を超えてなお、人々に愛され続ける「源氏物語」。400人を超す登場人物と全54帖にも及ぶ物語は、世界各国に読者を持ち、与謝野晶子、谷崎潤一郎、瀬戸内寂聴、田辺聖子など数々の一流作家に訳され、様々な美術、音楽、映画に影響を与えてきた。 この日本文学が誇る奇跡の傑作を、数々の伝説に満ちた、未だ謎の多い作者・紫式部が執筆し始めてからちょうど千年といわれる今年、紫式部を真の主人公に据える斬新な視点から大胆に再構築し、豪華キャストで映画化した壮大な歴史絵巻「千年の恋 ひかる源氏物語」がここに誕生した。 華やかな宮廷を舞台に語られる「源氏物語」の主人公は、帝の血を引く光源氏。最愛の女性・藤壺の面影を追い続けながら数々の姫君と関係を結ぶ光源氏の果てしない愛と憂いの生涯は千年も前に書かれたとは思えないほど高い教養と見識に裏打ちされている。そこには物語の形を借りて、自らの運命をひたむきに切り拓き、この時代の女性が口にすることができなかった想いを人生をかけて物語に織り込んだ作者・紫式部から21世紀を生きる私達への、確かなメッセージがあった・・・

東映創立50周年記念作品

千年の恋 ひかる源氏物語
(C)2001「千年の恋 ひかる源氏物語」プロジェクト委員会

ストーリー

今からちょうど千年前、紫式部は越前国で、父・藤原為時と弟・惟規と娘・賢子と共に好きな書物を読み耽り、つれづれに物語を書きながら静かな日々を送っていた。その紫式部の元へ、宮中で内覧として権勢を振るっていた藤原道長から、娘・彰子の教育係として京の都へ来て欲しいという文が届く。源氏物語を完成させるという強い意志を抱き、越前国を後にする式部。京では道長とその兄・道隆とが覇権を争い、おのおのの娘に帝の御子を産ませるために躍起になっていた。道隆の娘・定子の教育係は清少納言。式部は静かな闘志を燃やす。しかし、彰子の瞳の清らかさに式部は心を打たれ、いつしか自らが人生をかけて紡いでいる長く壮大な“女と男の物語”を説いてゆく-- 主人公は、桐壷帝の子・光源氏。武芸学問に優れ、この世のものとは思えないほど美しい容姿を持ち、誰からも愛され羨まれている。わずか十二歳にして四歳上の葵の上を娶り、宮中ではその葵の上の兄で親友でもある頭の中将らと蹴鞠に興じ、香を楽しむ。何不自由のない人生を送っているかに見えた源氏だったが、心の底には誰にもうちあけられない深い苦悩を抱えていた。どうしても抑えられない恋心。しかも相手は、実母・桐壺更衣に似た、帝の寵愛する義母・藤壺中宮だった。その想いを止めることが出来ず、源氏は里に下っていた藤壺の館を訪れ、なかば強引に一夜を共にする。その夜、藤壺は源氏の子を宿してしまう。言い知れぬ罪の意識に苛まれ、次第に光源氏を遠ざける藤壺。だが、一度きりの逢瀬はかえって源氏の煩悩を刺激した。藤壺への悩ましいほどの憧れは、六条御息所や源典侍などの年上の女性にも向けられる。若い源氏は、さらにあまたの姫君と関係を持つが、その代償として、嫉妬に狂った六条御息所により正妻・葵の上が呪い殺されてしまう。また、帝に仕える女房・揚げ羽の君は、抑圧された生活に耐えかね、屋敷を飛び出してその時代を生きる女性の苦悩の化身となり、あてどなくこの世を寂しく彷徨うのであった。

千年の恋 ひかる源氏物語
(C)2001「千年の恋 ひかる源氏物語」プロジェクト委員会

受賞歴

第25回日本アカデミー賞(優秀作品賞・優秀脚本賞・優秀主演女優賞・優秀助演男優賞・優秀助演女優賞・優秀音楽賞・優秀撮影賞・優秀照明賞・最優秀美術賞・優秀録音賞・優秀編集賞)

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