2001(平成13年)/4/28公開 111分 カラー ビスタ 映倫番号:116096
配給:東映 製作:東映 / 東映ビデオ
様々な男女が、アイデンティティーを求め、取り戻すまでを描く勇気と希望の物語。阪神大震災で大きな被害を受けた神戸市を舞台に、そこに息づく人々が、元オリックス・イチロー選手の活躍に自分たちの姿を重ねながら夢を追いかけていくハートウォーミングな人間ドラマ。オリックス対西武戦が行われているグリーンスタジアム神戸のスタンドで「イチロー繋がり」の3人の男を軸に5つの物語が展開する。
長年勤めた建設会社をリストラされた夜、突然いなくなった妻・鈴子を追って、娘のこよみと神戸に向った石川市郎は、鈴子が母校のソフトボール部の臨時コーチを頼まれていたことを知る。神戸に残り、後輩の指導に当たりたいという鈴子に怒り心頭の市郎。だが、グラウンドで活き活きとした表情を見せる鈴子に市郎の心は動かされ、自身もリストラ組の後輩・佐藤から誘われていたミャンマーでの新事業に参加し、新天地での出直しを決意するのであった。一方、オリックス対西武戦が行われているグリーンスタジアムのスタンドには熱烈なイチローファンである作家・奥手川伊知郎や売り子のバイトをしている“一浪”中の望月竜介の姿も見える。彼らもまた私生活に悩みを抱え悪戦苦闘していた。年が明けて21世紀の初め、震災復興時に知り合った靴職人の丈治が倒れたとの連絡が、ミャンマーの市郎に届いた。急遽帰国した市郎は、丈治にイチローの為に作ったスパイクを彼に渡して欲しいと頼まれる。マリナーズの一員となりシアトルへ旅立つイチローを追って空港へ急ぐ市郎。だが、報道陣に阻まれ約束を果たすことが出来なかった。その後、市郎はミャンマーで仕事を続け、竜介は二浪が決定、奥手川は離婚して独身となるも作品が直木賞候補となり、イチローはメジャーで大活躍をしている。