2003(平成15年)/4/26公開 106分 カラー ビスタ 映倫番号:116539
配給:東映 製作:「魔界転生」製作委員会
山田風太郎による忍法帖小説の最高傑作「魔界転生」が、深作欣二監督版以来22年ぶりに映画化された。本作のテーマは登場人物たちの「完全なる自由への渇望」。信仰の自由を弾圧された四郎、現世のしがらみから、志を全うできずに散っていった伝説の剣豪たち・・・現世の権力を崩壊させ魔の中に真実の自由を見出そうとする魔界衆に対峙するのは柳生十兵衛。生者と現世を象徴する十兵衛と魔界衆の葛藤が数々のアクションシーンを交えダイナミックに描かれている。
1638年島原の乱。切支丹弾圧への最後の抵抗。3万7千の農民軍に対し、徳川幕府は12万もの軍勢でこれを鎮圧した。天草四郎の切支丹伴天連の妖術への恐れが生んだ苛烈極まる反応であった。100日に及ぶ籠城の末、一揆勢はひとり残らず処刑された。そこに神はいなかった…。十余年後、3代将軍家光の治世、次期将軍職への野心を抱く紀州藩主・徳川頼宣の前に、天草四郎が姿を現し頼宣に天下を取らせると言う。半信半疑の頼宣に四郎は生身の女体を利用し、その秘術”魔界転生”を駆使し、柳生流の剣豪・荒木又衛門を蘇生してみせる。更なる魔界衆を現世に転生させるため紀州藩に集められる女たちに混じり、柳生衆の探索方のおひろ、お雛の姉妹がいた。身元が割れ深手を負ったお雛から頼宣の恐るべき計画を告げられ柳生十兵衛が動き出す!紀州藩の陰謀を阻止するため、頼宣を追い江戸へ向かう十兵衛の前に魔界衆となった荒木又衛門、宝蔵院胤舜、宮本武蔵そして父・柳生但馬守が立ちはだかる。更には十兵衛を魔界衆に引入れんと暗躍する四郎が・・・。十兵衛は伝説の剣豪たちと切り結ぶ地獄巡りの中、己の剣に目覚めていく!