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わらびのこう 蕨野行

2003(平成15年)/10/4公開 124分 カラー ビスタ 映倫番号:116558 
配給:東映 製作:日本の原風景を映像で考える会

芥川賞作家・村田喜代子の同名小説を映画化。江戸末期の頃と思われる棄老の事情を民俗に拘ることなく描く。60歳以上の老人だけが住むという村を舞台に、そこで生きる人々の姿を季節の移り変わりとともに、じっくりと見つめていく。恩地日出夫監督の腰の座った演出と共に市原悦子、石橋蓮司らベテラン陣の妙演が光る。

わらびのこう 蕨野行
(C)日本の原風景を映像で考える会

ストーリー

江戸末期、とある寒村の物語-。このところ、姑のレンの様子がどうもおかしい。それを気掛かりに思う庄屋の嫁・ヌイがレンに訊ねると「俺は関所の前に立ちてありつる」と答える、・・・人生の岐路に立っているというのだ。その村には60の齢に達した者は家を出て人里離れた原野(蕨野)に移り住むという暗黙の掟があった。蕨野には食料がなく作物を作ることさえ許されず、老人たちは里へ下って村々の仕事を手伝うことでのみ、その日の糧を得る。一日怠れば一日飢えるのである。”蕨野行”を決意したレンは、数年に一度の凶作は免れない、”蕨野行”は若い者たちの糧を確保するため年寄りを早々に逝かしめようという昔からの知恵なのだと悲しむヌイを諭す。ヌイに庄屋の嫁としての心得を充分に授けられなかったことは心残りだが、秋の終わりまで生き延びられた者は里に帰ることが許されるから・・・と言い置いてレンは去った。その年、レンの予見どおり、雨の続く冷たい夏となった。秋は必定、凶作となる。レンは心の中でヌイに語りかける。「ヌイよ、まことは蕨野に帰り道は無きなりよ・・・」と。

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