2006(平成18年)/11/25公開 127分 カラー シネマスコープ 映倫番号:117473
配給:東映 製作:ランブルフィッシュ / バップ / TOKYO FM / NHKエンタープライズ / 日本デジタル・コンバージェンス
今もシニアツアーで活躍中のプロゴルファー古市忠夫を主人公とした平山譲のノンフィクション小説「還暦ルーキー」が原作。神戸市の商店街でカメラ屋を営んでいた古市は阪神大震災により友も家も財産も失ったが、地元消防団のボランティア活動に参加し街の復興に奔走する傍ら、プロゴルファーを志し、還暦を目前にしてプロテストに合格するという快挙をやってのける。震災で崩壊した街の復興と古市のプロテストへの挑戦、そして彼の支えとなった夫婦愛を物語の軸とした勇気と希望を呼び起こす感動娯楽作。
1995年1月17日未明、神戸市を突然の激しい揺れが襲った。地響きと共に家々は倒壊し、ビルの壁は崩れ落ち、高速道路はなぎ倒されていっった。寝室に居た忠夫は妻・千賀代と2人の娘を避難させ、自らは消防団に参加し被害救助にあたる。一変した街の光景。あるはずの建物が押し潰され、多くの人が家屋の下敷きとなっていた。やがて火の手があがり、生き埋めになった人々を次々と呑み込んでいった。火は三日三晩燃え続け、若鷹商店街では995棟が全焼、105名が命を落とした。忠夫の家も全てが焼き尽くされ、跡形もなかった。忠夫は、街の復興に向けてボランティア活動に取り組む。「わしら、生かしてもろてんねん。生かしてくれた人に感謝せな。文句言うたらあかん」励まし、励まされながら奔走する日々。そんなある日、忠夫は自分の車が無事であると知らされる。車のトランクを開けると、そこには震災の業火を免れた無傷のままのゴルフバッグが横たわっていた。「奇蹟や!」街が徐々に復興に向かう中、忠夫は焼け残ったゴルフバッグ発見の衝撃に突き動かされたかのように、ゴルフのプロテストを受けることを決意する。呆れ顔の家族と街の人々が見守る中、忠夫の猛練習が始まった・・・。